女性ホルモンが分泌されず、脳がパニック状態になるためです。
女性ホルモンは、脳の視床下部によってコントロールされています。視床下部から出された「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」の刺激を受けて、脳下垂体が「卵胞刺激ホルモン(FSH)などの性腺刺激ホルモン」を出して、卵巣を刺激します。その刺激により、卵巣が「女性ホルモンを分泌します。
更年期には、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減ってくるため、下垂体は、卵巣から女性ホルモンを分泌させようと、どんどん性腺刺激ホルモンを分泌刺激します。しかし、卵巣の機能は低下・停止してしまうので、卵巣から女性ホルモンは分泌されません。それでも視床下部は女性ホルモンが減ったとの情報をもとに、性腺刺激ホルモンを出し続けますが、卵巣は女性ホルモンを分泌しないため、ついに視床下部はパニックになってしまいます。
視床下部は、自律神経や免疫系の中枢でもあるので、自律神経などのバランスも崩れてしまいます。自律神経は、体温や呼吸などをコントロールしているため、のぼせや発汗、動悸などの更年期の様々な症状が引き起こされてきます。