女性のお悩み本音でトーク　座談会

ゆらぎやすい女性のカラダ健康で美しくいるために必要なこと

30代、40代と年齢を重ねるにつれ、女性の体にはさまざまな変化が起こります。
忙しい日々の中でそれらにどう向き合い、素敵に年齢を重ねていくか。生活スタイルや女性特有の悩みについて、仕事と家庭を両立する多忙な女性たちが婦人科専門医の吉形玲美先生に伺いました。

浜松町ハマサイトクリニック
産婦人科専門医　吉形玲美先生

女性医療や更年期医療を専門とし、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。
ＴＶや雑誌で話題の「エクオール」の臨床研究をリードし、その発表は学会賞なども受賞。
医学博士、日本産科婦人科学会専門医、臨床研修指導医、日本女性心身医学会認定医
日本女性医学学会認定専門医

世界的に権威ある医学専門誌「Menopause」に吉形玲美医師のエクオールに関する研究論文が掲載されました。

Menopause
Volume24,Number2　2017年2月発刊

＼今回の座談会参加者／

吉永麻衣子さん

「おうちパン」研究家。
パン教室minna（みんな）主催

伊藤直美さん

グラフィックデザイナー。
手づくり作家支援
hide and seek 代表。

黒田みかさん

整理収納講師。
ファッション講師。

忙しい日々のなかで生活のリズムや以前とは違う身体の変化に不安を感じていませんか

吉永: 日中は家事と育児。仕事や自分のための時間は、寝かしつけの後からなんです。
伊藤: 自由な時間は本当に少ない。私は睡眠が気になっていて、大切だとわかってはいるけれど朝までゆっくり眠れる日は少なくて。
吉形先生: でも眠い、睡眠を確保したい、と思えるのはいいことなんですよ。私の患者さんで更年期世代の方だと寝付けないとか不眠のお悩みが多くて、疲れていても眠れないんです。
黒田: それって辛いですね。私は健康診断で「異常なし」だったんですが、今までと違う体の変化を感じていて。最近は生理前に便秘だったり不調を感じるようになりました。
吉形先生: 40代以降の女性は生理前に、黄体ホルモンの影響による症状が強くなるケースがあります。ＰＭＳ（月経前緊張症）といいますが、便秘は典型的なよくある症状ですし、ムカムカや頭痛、むくみなどもあります。年齢と共に生理前に感じる不調は変わっていきますよね。
伊藤: 私は前に子宮内膜症を患ったことがあるのですが、最近また気になっています。
吉形先生: それは対策したほうがいいですね。ホルモンバランスを整えるためにピルの服用などがあります。体調全般を整えるには食生活でも対策ができます。大豆食品もいいですし、腸活もおすすめです。

体の中から元気に美しく女性におすすめの食材とは

吉形先生: 腸内環境が整うとアレルギー症状なども全般的に良くなるといわれているので、花粉症などで悩まれている方にも良いですよね。
黒田: 腸活、やっぱりいいですよね。主人も腸活サプリを飲んでいて、今年ぜんぜん花粉症がないって喜んでいます。
吉形先生: いいですね。私も色々な発酵食品をコンスタントに摂るようにしています。ヨーグルトでもキムチでも甘酒でもなんでもいいですよ。
伊藤: そうなんですね！甘酒とかよく言われてますよね。
吉形先生: 大豆もイソフラボンで有名で、豆乳をよく若い方は飲まれていますね。ですが、私は大豆でも発酵食品をおすすめしています。
吉永: じゃあ、納豆？
吉形先生: はい、納豆が一番分かりやすいですね。あとはビタミンＥ。
黒田: えっ？何に含まれているんですか？
吉形先生: ナッツやアボカドですね。卵巣を元気にするには良い食品ですね。
伊藤: なるほど！だから女性はアボカド好きが多いのかも（笑）。
吉形先生: メニューが並んでいるとアボカドが入っているものを選びたくなりますね。
吉永: エビアボカドとか♪
吉形先生: エビもいいですよ。赤い色が付いてる食品はアスタキサンチンなど抗酸化作用があってよいですね。私はよくバナナも食べます。オリゴ糖が入ってるから腸活にもなりますし。
黒田: 私はなかなか食べてないなぁ。
吉形先生: バナナとかヨーグルトとか、単品の物だとコンビニにもありますし、ちょっと足したい時に利用しやすいですよね。

知っておくことで変わることも食材の選び方も大切に

吉永: 食事で、他に気をつけた方がいいことはありますか？
吉形先生: 私はなるべくソーセージなどに含まれている亜硝酸ナトリウムなどの添加物を控えています。
伊藤: ベーコンとかも！？
吉形先生: そうですね、ベーコンやソーセージなど添加物フリーの物を選ぶようにしています。
吉永: 色は悪くなっちゃいますけどね。それでも気になりますよね。
吉形先生: あとは人工甘味料。アスパルテームとか不妊の原因になるんです。
黒田: そうなんですね、男性ならOK？
吉形先生: 男女共に良くないんです。
黒田: えっ！？具体的に何に入ってるんですか？
吉形先生: 清涼飲料水はほとんど入ってますよね。
伊藤: この話を聞くとドキッとしちゃいますね。
吉永: 甘い飲み物系は危険なんですね・・・。
吉形先生: 入っていることが多いですね。私はいくつかNG系の添加物を覚えておいて見るようにしています。たまにはいいかなと思うんですが、あえては摂らないようにしていますね。
黒田: 甘い飲み物と練り物には気をつけます！
吉形先生: すべては無理ですが、知っておくと気をつける習慣がつくので、自分にもお子さんにもいいですよね。
黒田: 子どもといえば、お弁当ってメニューに悩みますよね。
吉形先生: そうそう！悩むし、食材も偏りがち。
伊藤: 私も！先生はどんなメニューにしているんですか？
吉形先生: 私はなるべく色々入れるようにしています。卵系・野菜系・豆系・海藻系など決めておいて、その種類を変えていますね。
伊藤: 先生のお弁当の写真とか見たくなっちゃいますね！
吉形先生: 撮っておけばよかったですね（笑）。でもお皿に盛るような食事をお弁当箱につめているイメージです。レイアウトを決めておくと楽ですよね。
煮豆を添えたり、お米にすりごまをかけるなど私もちょっとした工夫をこころがけるようにしています。
あと、食事以外だとよく歩くことがやっぱりいいですね。皆さんお子さんがいらっしゃるので良く動かれていると思いますが、身体のバランスを整えるのにたくさんお散歩するのはすごくいい、更年期症状が重い人にもおすすめしていて、日常に取り入れてもらっています。
黒田: お散歩って何分？どれくらい？
吉形先生: 1時間くらいは目指したいですね～。
吉永: そんなには歩けていなかったです。歩かないとですね！

歩くのはとても大切なことさらにおすすめはダンス？！

伊藤: 私の周りの元気な方を見ると、フラダンスをやられている方が多くて。ダンスはどうですか？バレエとか太極拳とかも。ぜんぜん、更年期症状がないみたいで。
吉形先生: ダンスはすごくいい！正しいです。その情報はすごくいいですね。
伊藤: だから私もフラダンスを始めようかと思って！
吉形先生: なぜお散歩か、というとみんなができるから。スポーツやお稽古だったら一番にダンスをおすすめしています。
伊藤: そうなんですね。
吉形先生: ダンスは地面を踏みしめるので骨密度にもいいですし、あとやっぱりメンタルにいいですね。
吉永: 楽しいですもんね～。
黒田: ヨガとかジムのマシーンよりもダンス系のほうがいいですか？
吉形先生: はい、ダンスがいいですね。あと音楽を聴きながら身体を動かしたり。
吉永: わかる気がします！
吉形先生: ジムでもダンスのプログラムなどに参加するといいですね。
伊藤: そうなんですね～。私も真剣にどうしたらフラダンスに行けるか考えます！
吉形先生: 私の周りでもダンスをされている方は更年期症状がなかったとおっしゃる方が本当に多いですよ。
吉永: 更年期がない人っているんですか？
吉形先生: 更年期は誰にでもおとずれますが、更年期症状については個人差があり、更年期症状の自覚がほとんどない人はいますね。
伊藤: ほんと、そういった方はいくつになってもお元気ですよね。
吉形先生: みんなができるわけではないですが、近くにジムなど施設があったらダンス系のものも試して欲しいですね。
吉永: 楽しんでやれる生涯スポーツとかって本当にいいですよね♪
吉形先生: 美しく健康に歳を重ねるには、食事内容の工夫や睡眠、生活リズムを整えることが大切です。育児に家事、お仕事と忙しい毎日だとは思いますが、できるところから始めてみていただけるといいですね。

東急ベルの情報誌「家ナカ」より