更年期の女性に向けた総合情報サイトです。

  • コラム

  • 2018.06.01

その睡眠不足、更年期だからかもしれません!

その睡眠不足、更年期だからかもしれません!

その睡眠不足、更年期だからかもしれません!

睡眠は女性の美と健康に欠かせない大切な時間です。
しかし40代以降、なぜか寝付けない、夜中に何度も起きてしまう、朝起きてもスッキリしない、ということはありませんか?
それは女性ホルモンの変化が原因かもしれません。
更年期症状が現れる40代50代の女性では睡眠の悩みを感じる方が多くいらっしゃいます。そこで更年期世代の睡眠の悩みについて、産婦人科専門医である吉形先生にお話を伺いました。

吉形玲美先生
  • 浜松町ハマサイトクリニック
  • 日本産科婦人科学会産婦人科専門医(医学博士)
  • 吉形玲美先生

Q. なぜ40代以降、睡眠の悩みを感じる女性が増えるのでしょうか?

A.40代半ばといえば更年期にさしかかる時期です。更年期症状が現れてくるのが一般的で不眠や浅い眠りを自覚する女性が増えていきます。
まだ明確にはわかっていませんが、女性ホルモンが減少することに原因があると考えられています。女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの二つがありますが、どちらも眠気を促したり、抑えたりといったように、睡眠中枢に大きな影響を与えています。そのため更年期にさしかかり、女性ホルモンが減少していくにつれ、睡眠に悪影響をもたらすことがあります。

なぜ40代以降、睡眠の悩みを感じる女性が増えるのでしょうか?

Q. 睡眠の悩みにも個人差はあるのでしょうか?

A.眠れない、眠りが浅い、朝スッキリ起きられない、夜中に何度も起きてしまう、早朝に目が覚めてしまう、など睡眠の悩みといっても人それぞれに違います。先にお伝えしたように女性ホルモンの減少による睡眠中枢への影響もありますが、更年期症状による二次的な不眠もあります。
例えば、ほてりや発汗などが夜間に起こることで睡眠が妨げられることがあります。着替えるために夜何度も起きてしまうという方もいらっしゃいますね。
また、不安や抑うつなどの精神症状が不眠につながることもあります。些細なことが気になって考え込んでしまったり、不安になってしまって寝付けない、という方もいらっしゃるでしょう。

Q. 良い睡眠のためにできることはありますか?

A.更年期といわれる40代半ばからの世代には、不眠はよく起こります。
まずは一人で悩んで我慢しないでください。不眠とともに、月経の変調がある、閉経を迎えたかな?といった症状もある場合は、婦人科での相談をおすすめします。
良い睡眠をとるために、ぜひ行っていただきたいことをまとめました。できそうなことから何か一つでも試してみてくださいね。

快眠のために行いたいこと

カフェイン類やアルコールに注意

カフェイン類の摂取は眠りの妨げになるため、夕方以降は摂らないようにしましょう。また、アルコールにまかせた入眠は質の低い眠りにつながります。寝る直前までの飲酒は控えましょう。

ハーブティーリラックス

ハーブには神経を鎮め、安眠を誘うものもあります。例えばカモミールやラベンダーは緊張をほぐし、鎮静効果があるといわれています。ホットで飲むと、体が温まりスムーズな眠りにもつながるのでおすすめです。

ハーブティーリラックス

朝に太陽の光をあびる

睡眠にかかわるホルモンの一つにメラトニンがあります。朝に明るい日差しをあびると体内時計が調整され、夜にかけてメラトニン分泌がよくなり、すーっと眠りにつきやすくなります。

お昼寝も取り入れて

午後3時頃までなら短時間のお昼寝をすることは夜の睡眠には影響せず、脳のリフレッシュにもつながります。日中に眠くなるようであれば睡眠が足りていない可能性もあるので短時間のお昼寝も取り入れてみてください。

婦人科に受診

更年期症状が気になる場合は、婦人科でホルモン補充療法などの治療を受けましょう。更年期症状が改善されれば不眠も改善され、しっかりと睡眠をとることができるようになります。

スポーツや趣味を楽しむ

適度に体を動かしたり、趣味を楽しんだりすることは更年期症状にも良い影響がありますし、思い切り活動すれば夜の寝付きもよくなるでしょう。

スポーツや趣味を楽しむ