浜松町ハマサイトクリニック
産婦人科専門医　吉形 玲美先生

女性医療や更年期医療を専門とし、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。
ＴＶや雑誌で話題の「エクオール」の臨床研究をリードし、その発表は学会賞なども受賞。
医学博士、日本産科婦人科学会専門医、臨床研修指導医、日本女性心身医学会認定医
日本女性医学学会認定専門医

世界的に権威ある医学専門誌「Menopause」に吉形玲美医師のエクオールに関する研究論文が掲載されました。

Menopause
Volume24,Number2　2017年2月発刊

更年期は太りやすい？

女性ホルモンが減ると内臓脂肪がつきやすくなったり、代謝が落ちることで太りやすくなる方がいらっしゃいます。
40代以降、普段と同じ食生活なのに太りやすくなった、体重は変わらないけれどウエストなど体型が変わった気がするという場合には女性ホルモンの減少による影響かもしれません。年齢とともに食生活や運動習慣の見直しも心がけていきたいですね。

主婦は更年期症状が出やすい？

どんな女性にも更年期は訪れます。働いているかいないかは症状とは関係ありません。ストレスが多かったり、生活が不規則な場合には自律神経のバランスも乱れやすいため、症状を強く感じる可能性もあります。症状の種類や強さは個人差が大きく、その方の性格や生活環境にもよります。趣味や運動に積極的な方は更年期症状を感じにくい場合が多いので、ぜひ散歩や軽い運動（ダンスはおすすめ）など行ってみてください。

恋をすると女性ホルモンは増える？

恋をしたときに女性ホルモンが分泌されるということはありません。しかし、恋をしたり、趣味などの楽しいことをすると、副交感神経が刺激されます。
副交感神経は自律神経のひとつで、リラックスした時や休息しているときに働く神経です。副交感神経がうまく働かないと自律神経のバランスが乱れて、イライラやうつ、動悸などの不調が起きることがあります。趣味などの楽しいことは副交感神経の働きを良くしてくれるので、更年期世代の女性にもおすすめですね。

更年期にはひげが濃くなる？

更年期にひげが濃くなったり、生えてくる方もいらっしゃいます。それは女性でも男性ホルモンをもともと持っているからです。
更年期に女性ホルモンが減っていくことで、男性ホルモンとのバランスが乱れ、ひげが濃くなったり生えてくる場合があります。ストレスが多い場合にも見られる症状ですね。その他にも、髪の毛が薄くなったり、細くなったりするのも男性ホルモンとのバランスの乱れが原因の一つです。ひげや髪の毛に変化を感じたら、ホルモンバランスが乱れているのかも？と気にかけてみてください。他にも症状がみられる場合は治療や対策を検討してみましょう。

ホルモン補充療法はガンになりやすい？

医師による※適切な管理のもと治療を受ける場合にはリスクは少なく、症状の改善などメリットが多くあります。今までにかかった病気や年齢によってはホルモン補充療法が行えない方や経過観察が必要なこともありますが、まずは医師にご相談ください。
※ホルモン補充療法は長期でも医師により薬剤量の減量や投与方法の変更などで安全に使用できることがわかってきています。

閉経したら女性ホルモンは増やせない？

一生で作られる女性ホルモンはティースプーン一杯ほどと言われ、閉経後はかぎりなく「0」に近い状態になります。更年期世代の方が20代のころのように女性ホルモンを増やすことは食事や運動では難しいです。しかしながら年齢に見合ったホルモンの分泌を促すことは必要です。食事のバランスを整えたり、代謝をよくするために体を冷やさない工夫をするなど、対策は大切です。更年期世代の女性に必要な栄養成分「エクオール」をとることもその一つですね。